排路

パリ、ジュテームの排路のレビュー・感想・評価

パリ、ジュテーム(2006年製作の映画)
5.0
いろんな人の人生の一部を疑似体験した気分。1番好きなのは9番目のパントマイムの物語。2,4,12,16も好き。18は言うまでもなく。
ネタバレかもしれないです。

1 車の中で生きる男。初めて人と関わることによって優しくなることに夢中になる。ただそれだけ。医者は味気ない。医者にとって優しさは作業になってる。その対比をかんじた。

2 1人の青年と1人のイスラーム系の女性の話。移民が増えるフランスで異文化理解がテーマなのかな。自立を目指す女性はいつも心を惹かれる…

3 ガスヴァンサントのロスの家をパリに再現したような舞台。革ジャンの下に灰色のタンクトップか。なるほど。。画廊?工房?に来たお客さんをワインでもてなす。なんてオシャレなんだろ。最後は笑った、笑っていいのかわかんないけど笑

4 あんな地下鉄あったら毎日気持ちいいだろうなぁ。さすが芸術のまちって思いながらいたら大変。歪んだ愛を面白ズームで観れる。モナリザの微笑みが最初と印象が変わる。鼻で笑われてるよう。。どんまい。一言も喋らない孤独な旅人さん。

5 家事と仕事を両立するシングルマザー?
自分の子供をあずけた後のシーンが急に人混みになるメリハリがいい。勤め先でも子守してて、その時は赤ちゃんじゃなくて彼女の手にピントがあってるのは何故なんだろう。
勤め先の家の廊下の奥行きすごい。彼女は孤独。何にリフレッシュを求めるんだろう。

6 ゴダールっぽいし、清順っぽい。1番わけわかんない。だめだ、わかんない。ラストショットはかっこよかったけど。

7 めっちゃ悲劇なのに、喜劇風。妻の全てが嫌いなのに妻に全てを捧げることになった。愛なのか?これは。

8 我らが諏訪敦彦監督。カウボーイは息子の案だという。諏訪監督は映画から生まれる何かというより映画それ自体を愛しているみたいだが、この短編は唯一メッセージ性があるといっていた。是枝監督の最新作『真実』にも出演するジュリエットビノシュは撮影のだいぶ前から現場入りして役になりきるらしい。本番前も悲壮感や罪悪感といった負のオーラ漂う存在だったとのこと。地上に取り残された罪悪感。最初と最後の表情の違いが素晴らしいしそれを感じさせるモンタージュもすごいなぁ。カット割りについていろいろおしえてもらったけど、こんな短くても大変だってことがわかった。

9 ありえないくらい綺麗な白!からの薄汚い色のカットの組み合わせ、だんだん引いてくショットがすげ。無色と有色の違いが素晴らしい。パントマイムもめっちゃ面白い。ほっぺ揺れすぎ笑 チャップリン的喜劇性を感じる。we are all clownsみたいになるのもあればこれみたいにかわいくておもしろおかしいのもあるんだなぁ。なんていい話なんだろう。大好きだわこれ!ほんとは人に愛されたくて、楽しんで欲しくてやってる行為、なのになかなか認知されず、受け入れられない。そういうとこに共感できる。それに、ワンカットで映る2人。共通の目的と共通の悩みをお互いに理解して分かち合える真実の愛を留置所の中で見つけた2人。その時彼らは文字通り輝いてる。なんて素敵なんだろう。周りからなんて思われようと2人は2人なんだな。辛いことがあってもわらって乗り越えるんだなぁ。それが子供にも受け継がれていた。小さな幸って感じ。
エッフェル塔、シルヴァンショメ

10 バッググラウンドわからなすぎた。そゆことかい。お父さんかい。

11 手持ちカメラの緊張感ってこのことかって感じ。でた、映画の自己言及。ヤク吸ってなんぼって感じ笑 いままでの緊張感が自由に解放されてる。

12 フランスという移民受入国ではやっぱ同じ民族同士なにか感じるものがあるんだろうなぁ。途中入る瞬きみたいなのはなんなんだろ。スルメ

13 マディソン郡の橋の脚本家。おじさんおばさんの恋愛はいいけど、共感できない😅
ストリッパーと同じ気持ちだわ。でも、永遠の愛を誓って何十年も経った後の話には興味あるけど。

14 こわぁ笑 吸血鬼役の人かわいい!
愛とは代償のない承認欲求なのか?

15 新婚旅行でお墓にいく英国人。価値観の合わないことが浮き彫りになってく。でもお墓ならではのことが起き、なんか…笑 この女優だれだっけどっかで観たことある

16 ナタリーポートマンだー!早送りを効果的に使ってた。偏見だけど西洋の人たちって結婚にあんまりこだわらないっていうか運命とか目の前にあることに直感的に従うイメージがあって、それで離婚率も高いんだとおもう。この短編で愛を感じたのは盲目ながらナタリーポートマンをオーディション会場へダッシュで送るシーン。

17 え!この人ジーナローランズだよね?!君は理解できない女だだって笑相変わらず髪はゴージャス

18 おばさん、どうすんの?なんか笑えた。腰のバッグが小さいから。口を大きく開けたりすんのも笑った。おばさんの回顧も面白いなぁ。
パリに来て大切な何かに気づき、生きてると思ったっていうセリフをきいてパリに行きたくなったわ。1人で。
そう言うことに気づかせてくれるのがパリであるだけでなく、映画でもあるんだなぁってつくづく思う。

私たちを結ぶこの絆は何?この不思議なものは。どこから忍び寄るの?私たちを結びつける運命は。人生という名のダンスを人は踊る。音楽はどこへ連れて行くの?人々は踊り続ける。火と炎のようにもつれ合い。リズムや詩を感じ時の流れるままに 人生は回る 回る次々と相手を変えながら もう一度チャンスを探して何も知らず踊り続けるだけ

私たちをひきはなすのはなに?いくつもの出会いと別れ終わりのないロンドの中でときながれるままに、人は繰り返す。同じ物語を
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