御朱印帳

007/ワールド・イズ・ノット・イナフの御朱印帳のレビュー・感想・評価

3.2
007映画はイギリスの諜報機関MI6に所属するジェームズボンドのアクションを肴にしたファンタジー。世界を股にかけ、目まぐるしくハラハラドキドキを繰り返すので、鑑賞するのも大変。

また、イギリスから見た当時の世界を俯瞰できる。今回は、旧ソ連諸国からヨーロッパへのパイプラインの利権をめぐる暗闘にジェームスボンドとその上司、Mが巻き込まれる。

1999年と旧ソ連崩壊から約10年経過し、スペインのビルバオ、アゼルバイジャン、タジキスタン、イスタンブールなどボンドは難なく飛び回る。

ロンドンのミレニアムドーム、ビルバオのグッゲンハイム美術館、ボスポラス海峡に浮かぶ乙女の塔が象徴的建築物として出てくるのも、こんな建物があったんだと、観光気分で楽しい。

ストーリーはさておき、007シリーズの監督はファンを飽きさせないため、常に過去のシリーズ以上のものを求められる。車、スキー、海中、空中、雪山などのアクションは一巡はしているので、考えるのも大変。ボートチェイスは何度か見たが、今回は地元ロンドンのテムズ川で繰り広げ、パイプラインの中を疾走したりする。

ショーンコネリー時代から40年にわたり出演していたQことデスモンドリユウエリンの遺作となり、「敵に弱みを見せるな、常に逃げ道を用意する。」とのメッセージを残す。DVDの特別編にQの過去からの出演場面が愛すべき小道具ととともにまとめられていた。

ソフィーマルソーは久しぶり、前半は誘拐され父を亡くした被害者、後半は豹変する存在感のある悪役、レナードはプーチンに似ている。意識したのかな。

また、ボンドが古い拷問用の装置で締め上げられるシーンは強烈で記憶に残ってしまう。
ピアーズフロズナンは人気絶頂だつた模様。
御朱印帳

御朱印帳