ほん乃しおり

突然炎のごとくのほん乃しおりのレビュー・感想・評価

突然炎のごとく(1961年製作の映画)
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ジョルジュドルリューの音楽とトリュフォーの映像の取り合わせが美しい。

ごろごろと良い台詞が転がってるんだなあ…。
ジムがカトリーヌを諭す時の言葉がどれも真理をついていたように思う。

衝動は誰にでもある。僕にもある。
僕は自制できる。君はできない。
結婚が恋愛の理想ではないけれど、
君は偽善と諦念を拒んで真実の愛を求めた。

恋愛と結婚が別なんて、私はまだ知りたくない。
カトリーヌヤバ女なのは分かるけど、
果たして全くの他人事とは思えず。

ジュール一見良いやつそうだけど、カトリーヌのことを神格化しておいて、普通に近くでボードレールの引用を持ち出してきてミソジニー丸出しなのいっちばんタチ悪いし最低。
あそこで飛び込んだカトリーヌ、本当は泣いてたんじゃないかしらと思う。

1番好きなのは「遺跡」という名の、誰かの落とし物をひたすら拾っていくシーン。
ほん乃しおり

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