ShinMakita

ハメットのShinMakitaのレビュー・感想・評価

ハメット(1982年製作の映画)
2.2
*追悼:フレデリック・フォレスト




1920年代のサンフランシスコ・チャイナタウン。元探偵の作家、サミュエル・ダシール・ハメットは、今日もタイプを打ち続けていた。やっと仕上がった原稿を投函しようとしたところ、意外な人物の訪問を受けた。それは、ピンカートン探偵社時代の先輩、ジミー・ライアン。ライアンは、チャイナタウンに潜んでいる中国系少女クリスタルを探したいので、土地勘のあるハメットに協力を頼んで来たのだ。承知したハメットはライアンとともにチャイナタウンのスラムへ向かう。しかしそこで、書き上げたばかりの原稿を紛失してしまい、しかもライアンが姿を消してしまった。翌朝から、背の低いヤクザにつきまとわれ始めたハメット。さらに、「ライアンを探している。私もクリスタルに会いたいんだ」と言って自称事件記者のソルトという男も近付いてくる。クリスタルとは、何者なのだ?ライアンは今どこに?疑問を持ったら、行動しないではいられないのが元探偵の性だ。ハメットは早速、売春宿から逃げた少女を匿うことで有名なサクラメント教会を訪れ、クリスタルの足取りを追う。その過程で、様々な事実を掴んだハメット。クリスタルはギャングのフォンが経営する売春宿から、富豪カラハンに買い上げられた娼婦であった。しかしカラハンは死亡。自由の身となったクリスタルは、何故か警察を含むあらゆる人間たちの追跡の的になってしまっているらしい。ハメットは詳細を聞き出すため、無謀にもフォンに接近。その屋敷で囚われの身であったライアンを救出したまでは良かったが、その後警察に呼び出され、クリスタルの死体を見せつけられるハメになる。追われたクリスタルは全身と顔面をメッタ打ちにされ殺されたのだ・・・クリスタルが握っていた<秘密>とは?そして彼女を殺害したのは一体誰か?



『ハメット』



実在のハードボイルド作家、ダシール・ハメットを主人公にすえたifものです。ハードボイルドの雰囲気を存分に味わえるチャイナタウンのセットが見所。でもカネかけすぎて、コッポラは自分の首を絞めてしまいましたが(苦笑)。監督はヴィム・ベンダース。多分彼の作品で、唯一間延びしなくて退屈しない作品です。ジョン・バリーのテーマ曲もなかなかですね。フォレストさんは、一世一代の堂々主演。ハードボイルドが板についてましたなぁ。
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