半兵衛

ごろつきの半兵衛のレビュー・感想・評価

ごろつき(1968年製作の映画)
3.0
キックボクシングを夢見て上京した青年(といっても演じるのは三十代後半の健さんだけれど)のドラマとしては笑いも涙もバランスよく配備されていて結構面白かったけれど、後半突然任侠映画に変貌して悪いやくざの元に殴り込むという展開に唖然。しかも香港映画みたくキックボクシングを生かした格闘で相手をなぎ倒すのかと思いきや、まさかの日本刀って…いくら物語を工夫しても最期には悪人を退治しなければならない任侠映画という枠組みの限界点を見せつけられた気分に。でも当時のお客さんはこんな異色作を見ても最後の殴り込みで「異議なし」だったんだろうな。

高倉健と菅原文太のコンビの息が結構合っていてバディものとしてもそれなりに魅力的。そんな二人が自分より良いものを食べている犬のあそこに消炎剤スプレーをかけるシーンは不謹慎だけれど爆笑。
半兵衛

半兵衛