じょり

地獄の警備員のじょりのレビュー・感想・評価

地獄の警備員(1992年製作の映画)
3.9
①キザが鼻につくけど人事部のヒョードーさんがいるから大丈夫度 12%
②元・相撲取りらしさを鯖折り以外では全く見られなかったものの、ロッカーにブチかます唐突な右カチ上げに「これこれ、これだよ」度 56%
③仕事を選ばないオレたちの大杉漣の偉大さが、過去作で勇姿を拝むたび年々身に染みる度 100%

先日CSを付けると片岡千恵蔵が金田一耕助を演じてまして、相棒みたいなヒロインが何と原節子さんなんですね。白黒で相変わらず品があって。で、小津作品のまんまの話し方なので、最初「大丈夫かなぁ」と作品の古めかしさに不安でしたが、意外にもと言って失礼な言い方で恐縮ですが最後まで見れました。ミステリーやホラーの演技ってリアルさよりも周囲とのバランスや調和を優先した作りの方が作品としてはオモシロかったりするのでは…なんて感じた次第です。その点は本作も共通するんじゃないかな。ちょっとおかしなキャラの組み合わせで8bit時代のアドベンチャーゲームを遊んでる感覚が気持ちいいですしね。
以上の理由で、本作のナルシマ君の硬めな演技は何か好きです。入社初日ぽいし…初日なのにめちゃくちゃ仕事してるけど。

何かの雑誌で黒沢監督はJ.カーペンター作品を、映画を見た感じにさせてくれると高評価されてたと記憶してますが、本作に散見される心地いい違和感はJCの影響だと解釈してます。ヘンだけど先が気になるみたいな感じが好きです。被害者らの仕留め方はクセになるし。出だしの運転手の下元氏にはしてやられましたな(笑)

時代も過ぎ科学技術の進歩や、最近独りでメシ食ってばかりの雑貨商の男が殺人鬼だったりとツッコミ出したらキリがないので…メインの筋はサブストーリーで、あくまでも短いシークエンスを気軽に楽しむ低カロリーなコメディホラーでした♪

私事ですが567で内定・選考取消に謎のヘルペスに突然の年末引越し案件発生に内定アゲイン等と多忙を極めてました。引越後にそろそろ再開予定ということで、またよろしくお願いしますm(_ _)m

初めての黒沢清監督鑑賞作品でリピート鑑賞。
じょり

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