のあ

エヴァの匂いののあのレビュー・感想・評価

エヴァの匂い(1962年製作の映画)
4.3
自宅にて鑑賞。

あまり期待せずに観たら、画も音楽も脚本もかなり好みでびっくりしました。
ヴェネツィアにローマとロケーションがまず最高な上に、いちいち構図もすごく良い。
ミシェルルグランの音楽も嫌いなわけがないし、名言だらけの脚本、特に前半の駆け引きは見ていて楽しかったです。

唯一気になるのはジャンヌモローの悪女的魅力の説得力ですが(エヴァよりフランチェスカの方が普通に綺麗に思えるし、容姿を凌駕するほどの良さも特段感じられなかった)、そこは好みかな?
奔放で媚びないところに惹かれるのは理解できるけれど、後半になるにつれて、ここまで無下にされても一緒にいたいという主人公の気持ちがよくわからなくなりました……。
本作のような完璧な悪女ってもはやサイコパスなので、個人的にはその一歩手前くらいが一番狂わされる気がします。

「最も嫌いなものは? 男の次に」
のあ

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