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エヴァの匂いのoriのレビュー・感想・評価

エヴァの匂い(1962年製作の映画)
3.8
いつもツンとして口をきゅっと結んでいて、
美しく、ミステリアスな妖艶さを持つ
それがジャンヌ・モロー演じるエヴァ。

このお話は、そんなエヴァの虜となり、彼女へ心酔した主人公の破滅を描いたお話です。

衣装は全て、ピエール・カルダン。
1着1着どれを挙げても美しく、ため息がこぼれます…!
エヴァの危うさとか艶やかさを上品に引き立てています。

カルダンは彼女の恋人だったということもあり、役柄だけでなく、ジャンヌ自体をよく理解して作ってるようにも思えて、なんだか素敵です。

話がそれましたが笑
エヴァが興味があるのはお金を持っている男。
そんな彼女に手のひらの上で転がされていく主人公。
どんなに突き放されてもリトライするし、彼女のためならお金を使うことなんてためらわない。

エヴァの謎めいた雰囲気には、
彼女はどんな人なんだろう?何を考えているんだろう?って知りたくなるような、男性が魅了されクセになるような(?)何かがあるのかもしれませんね。

他に、あとちょっとで手が届きそうなんだけど、もう一歩のところで届かずにすり抜けちゃうドキドキ感のようなものが魅力なのでしょうか。
わたしは女性ですが(笑)

主人公が、
さすがにもうダメだからやっぱり妻と幸せになろう…
って思ってもまとわりつくようによぎる、消えないエヴァ姿。
そしてそんなときにちらつく彼女の影。

だから邦題すごいハイセンスだと思うのデス。
いつまでも残る彼女の余韻というか、
まさに、エヴァの“匂い”ですよね。
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