とりん

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!のとりんのレビュー・感想・評価

4.2
2024年5本目

エドガー・ライト監督、サイモン・ペッグとニック・フロストが主演を務める「スリー・フレーバー・コルネット3部作」の2作目。
このシリーズがあるってことを知る前々からずっと観たかった作品。
気軽に楽しめるポリスコメディだろうなと思って観始めて、序盤はまぁその通りだったんだけど、後半からどんどんカオスな展開に。

ペッグが演じるエリートすぎて周りから疎まれて首都から田舎へと左遷させられる警官・ニコラスとその田舎育ちの警察署長の息子であるフロスト演じるダニーのポリスバディムービー。
ヴィレッジ・オブ・ザ・イヤーを受賞するほど平和な田舎街だから基本事件は起きないというのが前提で、街の人たちは和気あいあいと過ごしているように見える。
でもそんな中殺人事件にも思える事故が発生してから物語が動き出す。でもこの事件シーンの感じや犯人の雰囲気とかが、B級スリラー感のそれな感じがすごくあって、妙にワクワクしてしまった。周りは事件なんか起きないから事故だと決めつける中、ニコラスだけは事件と信じて疑わず真相を探りまくる。そんな話が進む中、終盤はカルトムービー化して、さらにまさかの大乱戦へ。こんなん予想できなかった。どうやったらこんな脚本になるんだってくらいで、久々にすごい映画観た感ある。

特に何も考えず観てたから、犯人が意外な人だとかわかりきった人だったくらいのコメディ中心な考えだったのに、もっとごった煮のちゃぶ台ひっくり返すぜってくらいの感じが好きでした。
このはちゃめちゃ感は前作の「ショーン・オブ・ザ・デッド」を考えたら繋がりどころある気がする。
エリートをペッグが演じるってところだけでもなんだか笑えるので、序盤のニコラスの説明からニヤニヤしてしまったよ。フロストはハマり役でした、いや似合いすぎる。前作ではイライラさせられたのに、今回は最高に良い相棒でした。1人だけ街の人たちに洗脳されず、ニコラスに影響を受けながら良い警官を目指す姿がグッドでした。このコンビは最高すぎますな。
いろんなポリスムービーのオマージュを大胆にも取り込んで決め台詞とかもしっかり伏線張った上で盛り込んでくるあたりがわざとらしくてまた良い。
シリーズの中心でもあるアイスクリームもしっかり出てきました。気づいた箇所よりももっと出てきてたっぽい。
音楽も往年のUKロックが展開されて、The Kinks、The Fratellis、Supergrassとかたまりませんでしたわ。Jon Spencerはアメリカだけど。
とりん

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