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偽の売国奴の一人旅のレビュー・感想・評価

偽の売国奴(1962年製作の映画)
4.0
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
ジョージ・シートン監督作。

二次大戦時、連合国側のスパイとして活動した実在の人物の半生を描いたサスペンス。

ドイツを相手に石油ビジネスで儲けていたことから裏切者の烙印を押されていたものの、その後ドイツの製油所等に関する機密情報を連合国側に流したことで一躍英雄となったアメリカ生まれのスウェーデン人:エリック・エリクソンの半生を映画用に脚色を加えて映像化したスパイ・サスペンスで、主人公を名優:ウィリアム・ホールデンが演じています。

二次大戦を舞台としたスパイ物の大作で、英国諜報部に弱味を握られてスパイとなった主人公が、ドイツへの入国を繰り返し製油所等の情報を連合国側に提供していたが、やがてゲシュタポの執拗な追跡が待ち構えていた―というストーリーで、同じく連合国側のスパイとして活動している良心的なヒロインとの危険なロマンスを物語に絡めています。

「007」のような派手なドンパチこそありませんが、緊張感溢れる諜報活動の一部始終に見入る骨太なサスペンスとなっていて、ゲシュタポの執拗な監視&追跡や中立国への脱出劇が手に汗握るものとなっていますし、連合国側への情報提供によってドイツの一般市民が犠牲になってしまうことへの苦悩や良心の呵責も丹念に描き込まれています。
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