ドキュメンタリーとしては見たままの「観察」なのでおもしろいです。でも内容はキツイです。日本がよくならない理由がぎっしり詰まっていました。
市議に立候補した人は監督の同級生。補欠選挙で党の公認を得られたので落下傘部隊として初選挙に奮闘します。
申し訳ないけれど、公約もよく語れず、自分の名前を連呼するしかしない候補者。演説中も隣に囁き女将がいました。この候補者の活動の良し悪しより、それを強力にバックアップする組織の力が偶然にもドキュメンタリーで明らかにされていきます。
ドキュメンタリーって意図があっての撮影と編集だけれど、「観察」とあるように、見たまま聞いたままでした。生々しく、映る人たちの言いたい放題が延々続きます。オフレコだったんでは？と思うような選挙中の本人や周りの本音に、顔出しOKだったんでしょうか。心配になるほどでした。
共感したのは候補者の妻が先輩議員たちに怒っていたこと。「妻です」というと、夫と対等に聞こえるから「家内です」と控えめにいうよう指導され、仕事は辞めて、内助の功を全面に出せと言われ激怒していました。
この地域がデフォルトだとは思いたくないです。
毒気に当てられたので続編「選挙２」は、間開けてからにしようかと思います。
