Nao

狼の死刑宣告のNaoのレビュー・感想・評価

狼の死刑宣告(2007年製作の映画)
4.4
家族と幸せな生活を送っていた平凡なビジネスマンのニックは、ある日、立ち寄ったガソリンスタンドで息子のブレンダンをギャングに惨殺されてしまう。
心の傷も癒えぬまま裁判を迎えたニックだったが、納得のいく刑罰が与えらず、自らの手で息子の仇を打つことを決める。

大事な家族を失い復讐すること。
それは家族への愛。
そう感じつつも、本作では少々違う視点から本当の愛という意味を説いている。
復讐しても何も得られるものはない、むしろ失う、というやり取りがある。
なるほどなあと思ったが、それを真に受け止めるほどの精神状態だっただろうか。
後先のことを考えると従うと思うが、もう完全に捨て身だったに違いない。
それでしか自分なりの家族への愛を示せなかった。
奥さんの台詞が決め手のようにも感じた。
方向性を変えるのではなく、敢えて突き進んだのは、意外でもあり人間の本来の理性ある姿を示してくれた。
行動事態は賛否両論あると思うが、ケヴィン・ベーコンの力強い熱演に圧倒された。
特に駐車場のシーンは必見。
Nao

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