J四郎

劇場版 虫皇帝のJ四郎のレビュー・感想・評価

劇場版 虫皇帝(2009年製作の映画)
3.7
世界最強虫王決定戦シリーズというのがあって、透明ケースの中で昆虫たちを戦わせる。まるでローマ時代の闘技場での戦いを虫で再現したようなシリーズで、それの劇場版になる。
とはいえ、やってるのはコイツらどっちが強いの?っていう小学生男子の考えそうな疑問を金かけてやってるだけです。
シリーズはDVDで幾つか観た事があったけど、劇場版が出ているのは知らなかった。
これは本物の甲虫・毒虫ばかり出てきます。ムシ嫌いな方は観ない方がいいし、これ以下のレビューも読まない事をお勧めします。

透明ケースにカブトムシやらサソリやらを閉じ込めて死闘をさせるトンデモない内容。
今回、プロデュースするのは小説家の新堂冬樹氏。
彼も実際に登場して解説してます。
この血生臭い内容にお似合いのカタギじゃないルックス。伊達に闇金の世界に身を置いていたお人じゃないです。

今回の対決カードは甲虫軍団VS毒虫軍団!
自然界ではまず出会わない彼らが文字通り死闘を演じる。
まるで格闘技イベントのように出場選手の紹介がある。
格闘家よろしく戦闘に挑む戦士たちのコメントも入ってます。めっちゃチープでアホらしいけどな。

甲虫は硬い鎧を着こんでいるのが特徴で、パワーと防御力で勝負する。
対する毒虫たちは一撃必殺の毒を持ち、それを注入すべく攻撃してくる。

毒虫有利かと思いきや、意外にも甲虫の強さも見れる。
なぜかカマキリも多数出るが処刑執行されてるみたいでお気の毒。
それにしてもサソリやムカデの恐ろしいこと。
他のシリーズにはスズメバチが出てきて圧倒的な強さを見せていたけど、今回のコレには参戦してなかった。ちょっと残念かな?

最後の試合が壮絶で国産カブトムシがでかいサソリと死闘を演じる。体を欠損しながらも向かっていくカブトムシ。
この辺は演出が上手いので、まるでサムライが死を覚悟してなお特攻しているようにも見える。実際彼らがどう考えてるかはわからんが(笑)

画面に繰り広げられる戦いは本当に壮絶で、本物のスプラッター!ハッキリ言ってその辺のグロい映画よかえげつないです。
あと弱点としてカメラ一台だけで撮影しているので、何が起こっているか分かりにくいシーンもあること。スローにされてもまだ分からない。
そして劇場版とあるけど、自宅のテレビで見るならシリーズの他のDVD作品と変わりありません。
それに内容が内容なので、これを動物虐待と非難されるおやさしい方は最初から触れない方が良いです。
J四郎

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