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ダーウィンの悪夢
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『ダーウィンの悪夢』に投稿された感想・評価

前々から強烈なアートワークが気になっていたものの、ドキュメンタリー映画という形式に若干の抵抗があり手を伸ばせずにいたもの。
先般、同じくドキュメンタリーの「SNS少女たちの10日間」を鑑賞し、結構面白かったので、こちらにも手を出しました。

アフリカ・タンザニアの美しい湖「ヴィクトリア湖」で外来魚「ナイルパーチ」が繁殖し始め、この国の一大産業に成長するも、その陰では貧困をより助長する悪循環が発生し始め・・・といったお話し。

ドキュメンタリー映画という形式に慣れていないため、他の同系作品と比較してどうこう、ということは言いにくいんだけど、正直そんなに面白いものではない。テンポが遅いのと、情報の交通整理にもう少しやりようがある気がするんだけど、
前作「SNS〜」でも同じ感想を抱いたので、そもそもドキュメンタリー映画ってこんな感じなのかもしれない。

一方、描かれる深刻な状況の迫力・説得力はなかなかのもの。

サラリーマンとしては、やはり最近「サプライチェーンマネジメント」「人権デューデリジェンス」など、素材や部品の調達先(直接の取引先だけではなく、その先の先、海外の一次生産者等まで)への配慮が企業に求められるようになって来たのを肌で感じており、本作は結構昔の映画ではあるが、本作で炙り出されるような状況はいまだに変わっていないんだろうな、と感じた。

作中で、ナイルパーチの輸出先として日本の名前も挙がっており、そういう意味ではまさに「サプライチェーンマネジメント」案件。
このムーブが軌道に乗れば、「現地での人権侵害がないというエビデンスを示せない企業からは商品を仕入れできない」みたいなルールになるため、本作で描かれた事案等も防げるかとも思う一方、なんだかんだ、ルールの隙間をすり抜けて同じような状況が再生産されてしまう気もするのが怖いところ・・・。

結局、本作の状況でもナイルパーチ自体が悪いわけではないんだよな。これは一つのきっかけに過ぎず、ナイルパーチが「触媒」として機能した結果、先進国と途上国の格差が持つ構造的な歪みが、立場が弱いほうから噴き出したということだと思う。

そして、このナイルパーチ起点で負の因果律が駆動し始め、最終的に地獄のようなエコシステムが構築されていることが明かされていく様は、壮絶。こんなもん、どうしようもねぇじゃん。
そう思ってしまう。

そのような中、映画のラスト、飛行機を見つめる女性を映してこの作品は幕を閉じるわけだが、ここから来る余韻にはなかなかのものがある。。

静かに重たくのしかかってくるような作品だった。
TS

TSの感想・評価

2.8
暗い。。とんでもなく暗い。
エンディングに関してはこれほど暗いエンディングは初めてだと言わんばかりのものでした。

アフリカの闇を描いたドキュメンタリー映画。数々の賞を取得している模様。世界二位の淡水湖であるヴィクトリア湖に、外来種のナイルパーチが放流され、それにより潤い、同時に周りの市民が貧困になっていくという状況を描いた本作。

先に断言しますが、映画と思ってみたら「なんだこれつまんねえ」となりますのでご注意を。テレビの特番、NHKあたりでやるドキュメンタリーを思い出してくれたら良いかと。ただ内容は頗る暗い。何も解決していない。この状況をあなたはどう思いますか?と問われているような気分です。

自分自信も『シティオブゴッド』を先に観てしまったので中々物足りない気持ちはありましたが、ドキュメンタリーとして、考えるべき内容ではあったとおもいます。

アフリカ経済論とか大学で専攻している方からすれば恐らく周知の事実であると思われますが、アフリカでは利潤と市民の生活は結びついていません。自分は歴史学専攻なので、経済のことはよくわかりませんが、一年生の時に受講した「現代世界の地域紛争」という科目内容を思い出しました。例えばプレステの原材料にもなるタンタルという物質があり、それを発掘する労働者には極めて低賃金を与え、開発者が利潤を得ているという話がありました。
この話を更にシビアにさせた話が今作なのかと、、ナイルパーチを海外に売りさばく結果、武器が輸入されるんですね。武器があれば治安も悪くなる、紛争が起きる。悪循環でしかありません。

先進国の人は、自分も含めてこういう「事実」を知らず知らずに物質を利用しています。こういう「事実」を世界に知らしめるためにも、今作は非常に有用であったとおもいます。

それにしても、わかっていましたが、作中のインタビューで、ほとんどの人が戦争を必要としている、というのは悲しかったですね。戦争は悪いことですが、武器屋のように必ず利潤を得る人たちがいるのです。戦争をビジネスと捉えてる人がいる限り戦争はなくならない、、そういう漠然とした、まさに「悪夢」を突きつけられてるようで心が沈みました。。

問題のエンディングも、あのシーンのためだけにわざわざチャプター構成で独立してます、、それだけ強調したかったシーンであり、エンディングだったのでしょう。

間違いなく万人ウケはせず、大学の講義で問題点を考えるにあたり、必要ないわゆる教育映画であると思います。
面白いか面白くないかといえば間違いなく面白くない。でもこういう作品も観ておくべきかなと思いました。

スコアはその辺も考慮して、無難に3.0にしておきます。
JUNPEI

JUNPEIの感想・評価

3.2
作品にしたことに脱帽。

これは一体何から正していけば
良いのか…。
政治か、教育か。はたまたモラルか。
歴史か。そもそも正すとは何なのか…。
などを考えさせられました。

人類発祥の地・アフリカとは
よく言うけれど、発祥の地の方にこそ
人類の先端を走って欲しいと思うが、
人類の先端ってなに?!


余談:
ナイルパーチってめっちゃデカいな!
白身魚ね…。

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