しま

ガスパール/君と過ごした季節(とき)のしまのレビュー・感想・評価

4.9
夕暮れの操車場で途方に暮れる老婆の横顔、椅子を燃やして目を溶かす男の影、イカれた顔でトラック飛ばすふたり、街で海で原っぱで無邪気に跳ねる女の子、見てるこっちの目が溶けるような鮮烈なシーンばかり

この映画の登場人物はどこまでもまっすぐな人間、プリミティブな人間だ、ひとりも嘘を言ってない、間違ったことも言ってない

扱うテーマは重くて、でもそこに愛があって、南仏の陽気さも相まって希望しか感じなかった、ハッピーエンドとはまた違うけど
でもガスパール、失うのが怖かったのか、、あなたのように大きな喪失を経験したことがないからそのキモチ、わからないけど理解はします


帰り道、たぶんその日に自分の寿司屋をオープンさせた若いっぽい人が、店の前で開店祝いの花をジーーっと見ていた、ずーーっと見ていた
しま

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