オルフェ

リトル・オデッサのオルフェのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・オデッサ(1994年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

以前、同監督の「アンダーカヴァー」を見た時に、こちらの方が良いと聞いていたので、その時からいつか見ようと思っていた作品。

実は私、男兄弟ものが好きなんですよね(笑)。
ブルックリンで、対称的な兄弟、病気の親が亡くなるところ、同じくジェームズ・グレイが脚本と総指揮に入っている「マイ・ブラザー哀しみの銃弾」とも被る。
雪景色や枯れ野原が出てきたところは、「アンダーカヴァー」の雨のカーチェイスや枯れすすき野原を思い出して、ジェイムズ・グレイ感をMAXに堪能。

それらの中でもこの作品は一番初期で、地味なのかもしれないけれど、私は一番良かった。

エドワード・ファーロングは「アメリカン・ヒストリーX」でも同じような役で、あの暗さを秘めた感じがすごく合うんだな。
彼が銃を手に入れた時から、悪い予感はしていたけれど、本当にやりきれない。

ティム・ロス兄さんは、故郷に帰ってきてはいけなかったよ…。
母親とゆっくり話をしたところだけは良かったけど。

お父さんはここでは悪者のようだけど、私は根っからの悪い父親ではないと思っている。
金貸しからの指令も実行はしないだろう。
そりゃ暴力は良くないけど、一応奥さんの介護もしていたし、子供の教育に熱心な父親であることも確か。
お金を借りていたのも、家族のためだ。
それが子供に伝わる前に悲劇が起きてしまったということなのだと思う。
オルフェ

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