鍋山和弥

宮本武蔵の鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

宮本武蔵(1961年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

後に、『宮本武蔵』となる、『タケゾウ』の物語だが、この時の、『タケゾウ』は、武士と言うより、野生児といった感じ。武士道精神には、程遠い。力の限り、暴れるだけでは、武士とは言えない。武士とは、自らの信念を、刀に宿し、相手を斬る者。戦に出て、名声を、求める限り、その域には、達しない。『タクワン』は、『タケゾウ』に、何を、伝えようとしたか?暴れまわり、力を、見せびらかすのではなく、みっともない、情けない姿を、見せるのを、体験させたり、城で、瞑想させることによって、武士に、本当に、必要な、『文武両道』の精神を、教え込もうとする。今作は、そこで終わる。そう、『タケゾウ』は、負けて学ぶ必要があった。そして、武士としての思いを、信念を、刀に宿せる侍となる。この作品では、まだまだ、野生児。『文武両道』の、武士道精神には、程遠い。続きが、楽しみ。
鍋山和弥

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