うにたべたい

モスラ3 キングギドラ来襲のうにたべたいのレビュー・感想・評価

モスラ3 キングギドラ来襲(1998年製作の映画)
2.9
モスラをメイン怪獣にした、平成モスラ3部作の最終作。
本作ではキングギドラと激突します。

前2作同様、相変わらず説明不足で、"こういうことだから"で納得させて話を先に進めている感じが強いです。
そもそもキングギドラが突如現れた理由について触れられておらず、キングギドラが子供をその場で捕食せず回りくどい消化方法を取っている理由など、謎のままでした。
また、モスラは本作でもデジモンのごとくモードチェンジを行うのですが、本作ではそれに加えて、何とタイムリープを行います。
前作の分裂&小型化もビビりましたが、敵を倒すため時間移動までするとは、恐れ入りました。
ただ、もちろんなぜそんなことができるのかについての細かい説明は割愛されています。
確かに子供向け作品なんだけど、いくら何でもめちゃくちゃ過ぎると思ったのは私だけなのでしょうか。

一応、時系列的に前作、モスラ2の続きですが、ストーリーは繋がっておらず、本作からでも問題ないです。
ただ、小美人ポジションの2人の動きがシンクロしてなかったり、モスラがモードチェンジしたり、平成以前のモスラを知っている人が本作から見始めたら仰天すると思います。
個人的には、1作目から見て慣らしておくことをおすすめします。

ストーリーは端的にいえば、キングギドラが現れてモスラが地球を守るため戦う話です。
キングギドラのデザインに変な改変は加えられておらず、相変わらず素晴らしい造形です。
ただ、キングギドラには妙な特殊能力が付加されており、子供だけを巨大なドームのような空間にワープさせて、ジリジリと溶かして栄養にするというなんだこれ。
閉じ込められた兄弟を救うために登校拒否の長男が勇気を振り絞るのですが、どうもメインを人間の家族にするため無理やり"そういうことにした"感じがするんですよね。
また、本作のキングギドラは謎の洗脳能力を持っていて、それによりエリアス姉妹の妹・ロラがマインドコントロールされてしまいます。
キングギドラからすれば米粒ほどの大きさの人間を洗脳する意味がわからなかったです。
そういった展開がちょこちょこあって、悪い意味でのご都合主義展開を強く感じることが多かったように思いました。

ただ、そうであっても平成モスラ3部作では、本作が1番良かったと思います。
序盤、キングギドラが都会に現れ、街や人々の日常が蹂躙されるシーンは怪獣映画らしさがあって非常に良かったし、その後、バトルの舞台が森にシフトしたのが残念ですが、ビルを破壊し、逃げ惑う人々の特撮はすごく良くできてたと思います。
また、恐竜が出てくるのですが、これがCGじゃなくて模型なんですね。
当時全国上映されたそれなりのタイトルだと思うのですが、この恐竜が超チープで、B級感を出していたのが、個人的にはお気に入りです。

なお、平成モスラシリーズはレンタルが無いので、今回、Prime Videoで20年以上ぶりに視聴しました。
こういう作品を見る場合、Prime Videoは便利ですね。