HAYATO

アラバマ物語のHAYATOのレビュー・感想・評価

アラバマ物語(1962年製作の映画)
3.9
2023年486本目
ピュリッツァー賞を受賞したハーパー・リーの小説を映像化した作品
1930年代のアメリカ南部で、白人女性への性的暴行容疑で逮捕された黒人青年の弁護を担当することになった主人公・アティカス・フィンチの物語
『ローマの休日』のグレゴリー・ペックが主演し、第35回アカデミー賞で主演男優賞を受賞。
『ゴッド・ファーザー』や『地獄の黙示録』等で有名なオスカー俳優・ロバート・デュヴァルは、本作が映画デビュー作。
物語のメインは法廷ドラマであるが、子供たちの視点から見た大人の世界も描かれているのが特徴的であり、子供たちの心の葛藤と成長が繊細に表現されていて、「相手の気持ちを考える」ことの大切さに改めて気付かされる。
法廷のシーンは、陪審員が全員白人であったり、黒人が全員2階席で傍聴していたりと、社会の中で公然と人種差別が行われていたことがよくわかる。
周囲から心ない言葉をかけられようと、常に毅然とした態度で、真摯に弁護士の仕事に向き合うアティカスがかっこよく、アメリカの良心を体現したキャラクターだとして、今尚根強い人気を誇る理由がよくわかる。
ヒロインのスカウトを見事に演じ、当時史上最年少でアカデミー助演女優賞にノミネートされたメアリー・バダムは、『サタデー・ナイト・フィーバー』で有名な映画監督・ジョン・バダムの実の妹であるそうだ。
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