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ケープ・フィアーのdiesixxのレビュー・感想・評価

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)
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1962年『恐怖の岬』のリメイク作品。
このリメイクからも30年以上たったので、そろそろいきのいい若手にリメイクしてほしさある。
バーナード・ハーマンのオリジナルスコアを
転用。恐らくそこから派生して、撮影にフレディ・フランシス、美術にヘンリー・バムステッド、タイトルデザインにソール・バスを招請し、ヒッチコックマナーの作品に徹した。雷雲立ちこめる中出所し、そのままカメラに突撃してくるデニーロを始め、尖った演出が続出。ほぼ全編をケレンとハッタリで引っ張り、見終わった後は本当に面白い映画を見た!と充足感が得られる。
昔は復讐の鬼と化すマックス・ケイディに対して、弁護士のサム・ボーデンにも問題がある…って見てたけど、今見ると、被害者の男関係が乱れてたからってレイプの罪が軽減されたはずだっていうマックスの論理やっぱりおかしいだろ!って思うわ。
被害者の名誉にもつながるから、揉み消したボーデン弁護士はむしろ人権派だわ!不倫してるけど!
マックスがボーデンの娘のジュリエット・ルイスをグルーミングする場面は、デニーロの力が凄すぎて、キモさ通り越して、ちょっと異様なシーンに仕上がっている。ジュリエット・ルイス、まだ10代なので、今の感覚だと撮影自体が厳しいだろうな。でも映画の中でも突出した力がある。
ボーデン役は当初ハリソン・フォードにオファーしていたが、フォードはマックス役に関心を示していたらしく、実現していたら彼のその後のキャリアもかなり違ったものになっていただろう…という話を高橋ヨシキさんが話されていた。確かにそれも見たかったな。
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