バンバンビガロ

襲われた幌馬車のバンバンビガロのレビュー・感想・評価

襲われた幌馬車(1956年製作の映画)
3.9
デルマー・デイヴィス監督作。
サバイバル映画として非常によくできた無駄のない作劇で、例えばリチャード・ウィドマーク演じる主人公が着けた鎖付きの手錠は最初は殺人犯である主人公を拘束するものだが、鎖が切断されてからは獲物をしとめ先住民と戦う際の武器に変わり、最後は主人公と反目していたヴァリンダとの和解の証として手錠が外される、というように一つの素材にいくつもの意味を持たせるところに監督の技巧が光る。
また驚愕の表情とともに何かを見上げる人物の背後から吊るされた死体が写るカットや高所に潜むアパッチ族とのカットバックの繰り返しなど、緊張感を煽る演出も面白い。
『折れた矢』を撮ったデルマー・デイヴィスらしく先住民への偏見・差別の問題への言及もあって好感が持てる。
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