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カサンドラ・クロスのtomひでのレビュー・感想・評価

カサンドラ・クロス(1976年製作の映画)
4.0
午前十時の映画祭で『カサンドラクロス』を鑑賞。いわゆる世界の名作っていう映画は殆ど観たつもりでいたけど、1976年にこんな名作があったんだな~嬉しい(笑)

空気感染するコロナを経験した後に観ると、この映画の持つリアル感は凄く増す。公開当時に観た人は嘘っぽく感じたのだろうか? 映画内に出てくる白い防護服を着た人々の姿は少し前の自分達の日常だったからリアルでしかない。逆に登場人物の感染者への接し方があまく感じる位(笑)

===以下ネタバレあり===

映画の基本軸を動く室内『列車』に設定したのは本当に秀逸。しかも止まらせないという設定が巧すぎる。タイムリミットの設定で一気にスリル、緊張感が増す。

更にグランドホテル形式で列車に乗った様々な乗客の個々のドラマが展開し易い構造もなかなか巧い。乗客達が映画後半で敵対していた人々と一緒になって難関を突破しようとするくだりはテンションあがる。スターを集めてる映画ってつまらなくなりがちだがこの映画はとても面白い。ジェリーゴールドスミスの音楽も良かった。

これをテレビ画面ではなく、劇場スクリーンで見せてくれる午前十時の映画祭に感謝。
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