タカシ

人生劇場のタカシのレビュー・感想・評価

人生劇場(1983年製作の映画)
3.3
Amazonプライムに入ってなければ絶対見なかった作品だろうな。

「人生劇場」は尾崎士郎の自伝的小説。今まで14回映画化された、これは14回目の映画化作品。

「人生劇場」といえば、東映のヤクザ映画、任侠映画の嚆矢となった「人生劇場 飛車角」が有名で、これは本作に途中から出てくるサブキャラクターであるヤクザ、『飛車角』を単独でフィーチャーしたいわばスピンオフ作品。
これがあまりに有名になったので、今回のこの作品は、原点に戻って比較的原作に忠実に製作されたと思われる。

ところが原作は10部もある大河小説。本作もその中の初期三部の映画化という事で、ダイジェスト感がハンパない。

青春映画でありヤクザ映画でもあり、濡れ場が数十分おきにあり、中盤にはヤクザの抗争もあり、盛り沢山なのだが、焦点がぼやけた感じ。「えっこれで終わり?」と驚くこと請け合い。

濡れ場を演じた松坂慶子、中井貴恵、森下愛子はみな美しく素晴らしいが、中でも中井貴恵(中井貴一のお姉さんね)の儚げな雰囲気が最高。

男優陣も三船敏郎、若山富三郎、松方弘樹と挙げればきりがないほど異常に豪華なのだが、主演の永島敏行や奥田瑛士が普通に下手。特に奥田瑛士は素人並みでびっくりした。

飛車角を演じた松方弘樹はまさに今日訃報を聞いて驚きました。ご冥福をお祈りします。
松方さんの飛車角、かっこよかったよ。
Amazonビデオにて。17.01.23
2017#015
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