西村大樹

野獣刑事(デカ)の西村大樹のレビュー・感想・評価

野獣刑事(デカ)(1982年製作の映画)
3.5
ファーストショット。雨が降る夜の町。道は雨に濡れ、照明によりギラギラと反射する光を放っている……そこだけで「よっ!工藤栄一!」と拍手したくなってしまった(笑)
本作の素晴らしさを支えるのは、その配役であろう。特に泉谷しげるが素晴らしい。すでに演技経験があるとはいえ、このテの役を演じさせたら、当時右に出るものはいなかったのでは?
その泉谷氏もインタビューに答えていたが、諸事情で本作は大きく分けて二部構成になっており、その前半は本当に見事な作品となっているが、後半はなんとなく無理矢理繋げている感じが大きくする。聴けば、営業上の理由で見せ場を作るためとのことだが、無理矢理感が少し目立ちすぎ。
ただ、その無理矢理感に目を閉じれば後半の内容自体も娯楽映画としては面白い。それこそ、泉谷しげるの見せ場といってもいい。
だからこそ、つなぎの部分を上手く処理してほしかったような……。
西村大樹

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