ようやく観れた。確かに力作。
シャッター街と化した甲府の街を舞台に土方、ヒップホップ、外国人労働者(タイ、ブラジル)、胡散臭いセレブ、政治家達の群像劇。
主人公はタイ人ホステスに入れ込む精司とヒップホップをやる内に移民排斥をうたうナショナリストと化していく猛の二人。
特筆すべきは底辺のリアリティだ。地方都市のシャッター街に生きる人々の鬱屈として日常が嫌になるほど描写されている。役者じゃない人が多数出演してるのも良い。誰なんだお前といいたくなる強烈な顔多数。顔色悪い胡散臭い奴が出てきたかと思えば宮台真司で笑う。
惜しいのは中盤のダレ場が長いこと。もっとタイトにして2時間半にすれば良かったのに。167分は流石に長い。
どうしようもない問題を出し安易な解決を出さなかったのはよいが、精司と猛のクライマックスが交差しないのは残念。何らかの関わりがあって欲しかった。