ハレルヤ

世代のハレルヤのレビュー・感想・評価

世代(1954年製作の映画)
3.6
第2次世界大戦時のナチスドイツ占領下のポーランド。ドイツ軍から石炭の盗みを繰り返していた青年スタフは、若い女性ドロタとの出会いからレジスタンスとしての活動を始める。そしてドイツ軍との戦いに身を投じていく様子を描いた戦争映画。

ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督のデビュー作。本作と「地下水道」、「灰とダイヤモンド」と抵抗三部作と呼ばれる作品群の一作目にもあたる作品。

冒頭から早速長回しでのオープニングクレジットから始まり、当時はまだ28歳の監督とは思えないセンスがいきなり感じられました。

戦時中における若者たちの群像劇という内容で、そこまで革新的とか目新しい訳ではありません。でも画面から伝わってくる他国に侵略された自国を巡る争いの過酷さはリアルなものとして受け取れます。

それも戦後からまだ10年も経っていない時。キャスト、スタッフも全員あの大戦を経験しているからこそ作り出せる雰囲気だったと思いました。

派手さは無くとも職人技のような作風。アンジェイ・ワイダのデビュー作にしてかなりの腕前を見せてくれた作品。そして当時は俳優として活動していた後の名匠ロマン・ポランスキーも出演しているのも注目ポイントです。
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