和桜

世代の和桜のレビュー・感想・評価

世代(1954年製作の映画)
3.7
ドイツ占領下のポーランド。そんな中でも仲間達と遊び歩いていた青年が、レジスタンス活動に傾倒していく様子が描かれる。ワンダ監督の長編デビュー作にして、抵抗三部作の一作目。

興味本位でレジスタンスの仲間となり、次第にその思想や理念に染まっていく。これは自分達の世界で生きてきた青年が、社会に目を向けて行動することで大人になる過程でもあるんだけど、その行動には責任がともない、悩みや葛藤を抱えたとしても後には引けない現実がつきまとい続ける。
監督自身もレジスタンスとして活動していただけに日常の描写がリアル。悲壮な姿だけでなく恋など華やかさも忘れない。労働者は無抵抗なんですか?、殴られても抵抗しないから家畜扱いだと、検閲を意識してるようにも感じるけど、国内の分断もしっかり示されてる。過剰なまでの音楽も良かった。
和桜

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