ダイナ

恋愛小説家のダイナのネタバレレビュー・内容・結末

恋愛小説家(1997年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

1997年アメリカ製作ロマンス。偏屈な恋愛小説家がレストランのウェイトレスに惹かれ始める様子を映す。原題「As Good As It Gets」。「最高に素晴らしい」もしくは「これが限界だ」。作中でもキャロルのお母さんがみんな理想の相手と付き合えてるわけじゃないのよとか言っていましたね。プラス・マイナス両方の意味にもとれるみたいですね。

これが「尊い」という感情ですか。メルヴィン・キャロル・サイモン全員幸せになってほしい。潔癖症で神経質な小説家役メルヴィン役にジャック・ニコルソン。「結婚できない男」の阿部寛をさらに嫌味な感じにしたような人物像でして、隣人の犬をボッシュートしたりレストランの客に嫌味を言ったり、嫌〜な男として映されるわけです。序盤はこんな男をどう好きになれというのかと。急に良い人になるわけでもなく、悪態をつくところは変わらないけど根本的な所で相手を思いやる気持ちが徐々〜に生まれていくように見える所が良かったです。キャロル役はヘレン・ハント。子持ちシンママで社交的で優しくガードの甘いセクシーさも特徴。メルヴィンのわがままや生活苦による心労、自分の在り方に葛藤する所が人間味溢れていてとても魅力的なヒロインでした。

ぬるま湯に浸からせてくれないストーリー。なんでそんなこと言っちゃうかな〜!?の繰り返しはドギマギさせられます。メルヴィンがキャロル、そしてゲイの画家サイモンと交流していくことによる変化が本作の肝。レストランでの「君のために変わろうと思った」という言葉。ジャックの偏屈さを知って入ればいるほどその言葉の重みがずっしりと感じます。クライマックス2人の愛おしさと溢れる多幸感にニヤニヤしてしょうがなかったです。
ダイナ

ダイナ