こーた

恋愛小説家のこーたのレビュー・感想・評価

恋愛小説家(1997年製作の映画)
4.0
3人の人生の変化と、その結果が起こす人生の楽しさをテーマにした作品。何歳からでも、苦しくても人生は好転する可能性がある。
まずはメルヴィン。強迫神経症を患い偏屈で嫌われる初老男性が、犬の面倒を見たり、彼女との距離感が近づくにつれてどんどん"いい人"になっていく。キャロルは喘息持ちの息子を気にかけ常に余裕がなかったが、メルヴィンのお陰で解放され人生を一変させる。サイモンは強盗によりどん底生活に陥り、アーティストらしくふとしたことがきっかけで復活する。いずれもハッピーエンドになっていて、3人のキャラがそれぞれ立っているが故に魅力的な脚本に仕上がっていた。
メルヴィンがいい人になったことで生き方を変えたことによる動揺然り、彼女がパニックから抜け出した際の動揺然り、人生を変えていく過程での葛藤もしっかり描くことで深みが出ている。
出てくる人がみんなプライドが故に素直になれず行ったり来たりを繰り返す構成や小説の様に凝ったセリフ回し含めて、大人な読後感を与えてくれる作品だなと思いました。
なんでも演じられるジャックニコルソンすげてなとなるし、いっぬが本当にかわいい。助演ペット賞もらえるレベル。
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