もりいゆうた

恋愛小説家のもりいゆうたのレビュー・感想・評価

恋愛小説家(1997年製作の映画)
4.4
名著『感情から書く脚本術』に大きく取り上げられてたから見てみたらすごく良かった。

フィルマークスのベストムービー2位と3位に選んでるくらい大好きな映画「マッチスティックメン」「鑑定士と顔のない依頼人」ってたぶんこの「恋愛小説家」を下敷きに作ったんだろうなと思った。たぶんね。少なくとも影響は間違いなく受けてる。思わぬ形でインスパイアされた(であろう)作品に出会えて嬉しい。

何より、不愉快で見ていてムカムカしてくる強迫神経症の主人公を、気づいたら好きになってしまっていた。そんなキャラクターを魅力的に見せる技巧がたくさんたくさん詰まったお手本のような脚本が本当に素晴らしい。

この映画の最大の見せ場、ヒロインから何でもいいから褒めてくれないと出ていく!と言われ、人嫌い&人の気持ちがわからない偏屈で嫌われ者の頑固じじい(主人公)が絞り出した「君といると、ちゃんとした人間になりたいと思わせてくれる」という最高の褒め言葉はたまらない。ここ見てほしい!ほんとに!!

あとこの映画見て確信したけど、恋愛(人付き合い)が苦手で、かつ精神病を患った40~50代の男性が主人公の映画に自分は共感しがちってことに気がついた。なぜだろう、年齢的にも全然まだ先なんだけど。。。笑

最近、キャラの立て方やセリフの勉強にと、脚本術の本をよく読んでいて、そこでよく取り上げられてるからってのもあるけど、昔の名作映画にはまってる。次は何みよっかなー!