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悪魔スヴェンガリの9のレビュー・感想・評価

悪魔スヴェンガリ(1931年製作の映画)
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おもしろい どうしてアマプラで有象無象の怪物映画と一緒くたにされているのか
狂気で異形の芸術家がマスターピースを創る(殺人も辞さない)!みたいな話かと思ったらなんか全然違った スヴェンガリの立ち居振る舞いと食えない老人感がふつうに魅力的 背も高いし
画作りとカメラワークがすごい 家々の上を滑って部屋の中に迫る鳥目線みたいなショット、1930年代でこんな撮り方ができたんだ
スヴェンガリもヒロインもその恋人もだけどフッと表情が抜け落ちる瞬間が良い 感情としては恐怖や怒りに近いはずなのに能面みたいな顔になる 意外にコミカルなパートが多めなので余計にぞわっとする
貧乏長屋暮らしの頃から売れっ子になるまでずっと同じ弟子がくっついてるの、常識人ぽいけど催眠術にかけられてるんだろうか?個人的には彼もどこか変なところがあるんだと嬉しい
演出がかなりいいだけに最後で結局男と女ってそんな感じか~になってしまったのが残念かも…もっと壮大に悪いことできたよ…
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