kirito

ホテル・ルワンダのkiritoのレビュー・感想・評価

ホテル・ルワンダ(2004年製作の映画)
4.0
【その時歴史は動いた〜ルワンダ虐殺を紐解く〜】

『80万人』
これはなんの数字であろうか。
これはたった100日の間に虐殺されたツチ族の人数である。
実際には120万人以上の人間が命を落とした。


1994年。
ほんのわずが21年前のこと。
ルワンダで大量の虐殺が行われた。
それはフツ族の過激派がツチ族を虐殺するというものだった。
フツ族もツチ族も同じ人種であるが、第一次世界大戦の折、植民地にされた時に支配国によって分けられたものである。


この時
『1268人』
を救出したのが、ポール・ルセサバギナこの人である。
彼は4星ホテルの支配人であり、自ら難民をホテルに匿い続けた。

この実話に基づいたのが本作である。

…………………

こういう史実に基づく映画は時折観るべきだと思う。
そうしなければ、この歴史があったことに気づかない。


現地に取材に来ていた記者が
『世界の人々は「怖いね」というだけでディナーを続ける』
というシーンがあった。
非常に耳が痛かった。

世界では今でも紛争、戦争が続いているが、そのニュースを見て私がとった行動はなんだろう?
まさにこの記者の言う通りである。

主人公ポールを『オーシャンズ11』、『アイアンマン』、『アベンジャーズAoU』等に出演しているドン・チードルが演じきっている。
正直今まで演技派という印象はなかったが、今作の演技は凄まじかった。

国連軍の大佐を『ウォーリアー』のニック・ノルティが演じている。

オープニングとエンドロールの明るい曲も印象的。

なぜ、人は争うのか。
なぜ、戦争は無くならないのか。

日本という環境にいるからこそ、時折考えてみる必要があります。
そのきっかけのひとつとしてこの映画を是非手に取ってみてください。
2015.10.4
kirito

kirito