MASAYA

スター・トレックVI/未知の世界のMASAYAのレビュー・感想・評価

3.5
【ジーン・ロッデンベリーへ捧ぐ】

映画版オリジナルシリーズの全6作中6作目であり、TOSの事実上の完結編です。

50年後に惑星が滅亡してしまうことが発覚したクリンゴン帝国と惑星連邦の和平案が出されるのですが、それをよく思わないものによる妨害が入ります。
何者かによって魚雷が発射され、クリンゴンの船に命中してしまい、それがエンタープライズ号のせいにされてしまいます。
はたして濡れ衣を晴らし、和平を結ぶことができるのか...

東西冷戦の終結を象徴するかのようなストーリーにサスペンス的な推理も入っていて非常にうまくまとまっています。

本作は『スタートレック3』と深く関わっています。
というのもクリンゴン人と惑星連邦との長年の対立関係があるだけではなく、カークはクリンゴン人にに息子を殺されたという個人的なトラウマがあり、そういう意味でも本作で描かれる“雪解け”というのは重要な意義を含んでいると思われます。

またILMが再び視覚効果を担当したため、前作のちんけな映像とは比べ物にならないくらいクオリティが上がっています。

完結作としては文句なしの良作でした。

この調子でTNGも楽しめることを期待しています。


用語メモ
・バード・オブ・プレイ(遮蔽装置搭載の宇宙船)
・エクセルシオール号

~おまけ~
本作の制作中に『スタートレック』の生みの親として知られるジーン・ロッデンベリー氏が亡くなられたそうです。

そのため本作は特別追悼作品という意味合いがあるようです。
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