紫のみなと

幸福の黄色いハンカチの紫のみなとのレビュー・感想・評価

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)
4.5
健さんの、任侠物を除けた後半期の映画でいうと2番目に大好きな映画です。なごり雪の流れる北海道の景色に郷愁を感じる、春になると観たくなる映画です。出所して白い布団に顔を埋める健さん、子どもができたと知った時の笑顔、すべてのシーンに釘付けになります。健さんの相手役は絶対的に倍賞千恵子で(任侠時代は藤純子ですが)。有名なラストシーンも結果を知っていてなおカタルシスを得ることができる山田洋次の大傑作です。どうかやり直しのきく世界であって欲しい。武田鉄矢の適度に軽くてでも悪い奴ではない感じ、桃井かおりの野暮ったくて地味だけど女らしい母性にあふれるキャラクターも最高です。