ブノワ・マジメル主演。
ヒリヒリ感たっぷりの王道クライムノワールという感じ。
オリヴィエ・マルシャルが絡んでいるフレンチノワールに詩的な邦題、これもそのパターンか?
トメル・シスレーも出ていた。
わりとハードで血生臭い暴力シーンやセックスシーンあり、R18。
犯罪組織の大ボスのクロードが嵌められ力関係が崩れた裏社会の男たちの物語。
忠誠を誓う者には厚く、失敗や裏切りには容赦ない非情さで潰しにかかるクロードが何者かの策略により逮捕されてしまい、組織は混乱し分裂していく。
動揺する者、ここぞとばかりにのしあがろうとする者、反旗を翻す者など様々。
一匹狼の殺し屋フランクを演じるブノワ・マジメルがめちゃくちゃカッコよく撮られている。
彼はクロードからの信頼を得ているようだが、彼自身が最も信頼するのはオリヴィエが演じるジャンのようだ。二人の絶妙な距離感がいい。
その場をなんとかしのいでも、高跳びしても、背後を気にしながら生きていかなければならない世界。
説明は少なくクールな映像、残酷で非情な世界に身を置く男のストイックさと悲哀さを冷酷に描いたノワールだった。
ラストシーンのブノワ・マジメルがキマリすぎててまぁかっこいい。でもあれは決して安心できず警戒しまくってるシーンだとわかるからゾクゾクするね。
※日本版ビジュアル、公開時ポスターがめちゃくちゃ素敵デザインなのでfilmarksの画像そっちに変えてほしい……