ガリガリ亭カリカリ

モテキのガリガリ亭カリカリのレビュー・感想・評価

モテキ(2011年製作の映画)
2.5
鑑賞当時は「サブカルが死んだ……」とそれなりに落胆しつつ、女優陣の好演に楽しんだ箇所もあったが、結局時代が経つにつれて古びてしまった映画。イヤーな倫理観が通底し続けていると感じる。

失恋した麻生久美子がオッサンとセックスして吉野家で牛丼食ってハッピーです、って処理がマジで最悪。
仲里依紗の挿話にしても、男の考える都合の良いキャラすぎて酷い。

ラストも「長澤まさみが嫌がってるだろ!💢」と感じるし、金子ノブアキが不憫すぎる。嫌がっている相手に対して無理やりにでも自分のエゴをぶつけ通す、あきらめないのが愛だ、男だ、みたいな、勘違い加害性に興醒めする。それで長澤まさみがゲヘヘと笑い出すのもファンタジーすぎる。

「神聖かまってちゃんとか勉強するからぁ〜〜(泣)」とかLOVER SOUL長回しとか、麻生久美子関連のシーンはほとんど好きだった。ロボット変形するトミカを飲み会の場で披露するの絶妙。あとはB'zの唄い方絶妙。

森山未來の呼び掛けに対して長澤まさみと麻生久美子が二人同時に振り返るスローモーション、竹内まりや『カムフラージュ』カラオケ妄想など、そういった恋愛の天秤演出はかなり秀逸だった。

ピエール瀧「君、ネズミに似てるね」に笑う。