ポジティブな老境映画。
歳をとると図々しくなる。失うものがない強さ。若さは心。
魔法をかけられ、背負う家を失って、生き生きとするソフィー。恋をして背筋が徐々に徐々に伸びていく演出がいい。
「美しくなかったら生きてる価値なんてない!」なかなかすごいセリフだ。
思春期の青年と少女の心を持った老婆ソフィ。
千と千尋で12歳に向けた作品を作り、ハウルで、60歳の少女に向けた作品を作れる凄さ。
生き生きとしている各人物。
荒地の魔女がかけた呪いは、「歳をとる呪い」ではなく、「心の年齢が目に見える呪い」だったのではないか?
生活の苦しいボロい帽子屋という檻の中で働くソフィーにキャリアウーマン荒地の魔女が与えたプレゼントだったのかもしれない。
「心変わりは人の常」いい言葉です。
年齢を重ねて観るとまた違った趣のある体験になりました。