せいか

ハウルの動く城のせいかのレビュー・感想・評価

ハウルの動く城(2004年製作の映画)
2.0
機会があれば観ているので、もう何度も観ている作品。放映当時も観に行った。今回は金曜ロードショーで観たついでにレビューも投稿する。
オカッパ祭作品でもあるので、個人的にここが一番ポイントがでかい。オカッパはいいぞ。

原作は2巻とも既読。本作に関係するのは第1巻のほうだが、本作はだいぶ手が加わっており、むしろ原案といったほうが良いが、本作では曖昧にされていた点を理解するためには読む必要があったりするので(でも話は全然違うので)結構難しい関係にある。言わずもがなだが、原作も面白いので(2巻目は個人的には好きではないが)、興味があれば読むことをおすすめする。
あと、ついでながら、『千と千尋の神隠し』のほうで名前が挙げられることが多いが、個人的には本作においてこそ参考文献てして児童文学の『クラバート』を読むこともおすすめする。

本作は何度観てもなんだかモヤモヤが残る作品だよなあと、いつもそういう感想のまま終わるところがある。悪い意味でのモヤモヤと言えるものではないのだが、表向きハッピーエンドではあるし、少なくとも主人公たちはまさしくハッピーエンド路線で生きているのだろうが、戦争で蹂躙された社会の影を中心に滲んだまま拭えない気持ち悪さが残るというか。
いつも言葉にできない気味の悪さを感じる作品でもある。

あと、カルシファーに思わず水をかけた時にソフィーが言うのが、「どうしよう、ハウルが死んじゃう!」なのが、なんて言うか、そう……そう……と思いもする。
せいか

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