ヤマナカ

ハウルの動く城のヤマナカのレビュー・感想・評価

ハウルの動く城(2004年製作の映画)
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近代の変身譚の型を踏襲していわば、「出オチ」としての変身が主題となる。しかし、例えば花田清輝の批判するカフカのように変身譚がブルジョワ的な倫理にからめとられ、物語が力不足になってしまうことはない。むしろジャン・ルノワールの映画のような街の艶やかさ、その陶酔の中で、あくまで恋愛を通じて変身のモチーフは変奏される。当然それはオウィディウス的な変身譚をふまえつつ、物語は変身のための変身を用意する。それはうまくいくのだろうか?
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