らんらん

酔いどれ無双剣のらんらんのレビュー・感想・評価

酔いどれ無双剣(1962年製作の映画)
3.5
市川右太衛門演じる主人公は豪快先生の異名で呼ばれる医者である
貧しい人々も分け隔てなく診察し、どんな人からも10文しか受け取らないため人々の人気は高い
一方、御典医である吉岡玄庵(原健策)ら他の医者たちからは快く思われていない
そんな豪快先生の診療所に見習いとして東千代之介がやってくる、初めは豪快先生のやり方に反発する毎日であったのだが、、、


市川右太衛門による『赤ひげ』みたいなお話
タイトルからするといつも酔いどれている右太衛門によるはちゃめちゃストーリーを連想してしまうんだけど、見てみると豪快なことは豪快だけど案外まとも
特に酒好きってわけでもないし、たまたま飲み比べをしてベロンベロンな時に襲われたみたいな感じ
むしろ敵方に当たる近衛十四郎のほうが常に呑んだくれてる

医者であるのに剣士でもあり、何かとからんでくるチンピラを相手に大暴れをしたりもする
ボコボコにした上でこんなことしちゃいかんとか言って治療したりするシーンが面白い
そしてラストの大立ち回りでは容赦なく斬り捨てるw
医者なのに人に怪我させるばかりか斬り殺してるんですが、まー正当防衛ってことで良しとしましょうw

この頃の市川右太衛門主演の時代劇にしては他のキャラクターも生き生きしている珍しい部類かと、右太衛門があまり前に出すぎていないところが良かったと思う
沢島忠による娯楽作な雰囲気と、右太衛門の豪快さがいい感じのバランスで構成された作品
らんらん

らんらん