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やればやれるぜ全員集合!!のHKのレビュー・感想・評価

3.5
仲本工事氏追悼パート2
本作は松竹の“全員集合”シリーズ大2弾で1968年のお正月映画。
アラ還の私でもこの頃はまだドリフの存在すら知りませんでした。たぶん。
このちょっと前に東宝の『ドリフターズですよ!前進前進また前進』も公開されているので、ドリフの主演映画としては3本目という計算。

松竹1本目の『なにはなくとも全員集合』では三木のり平の主役の比重が高かったので、本作は序盤から5人が全員揃って主役感を出してるのが嬉しい限り。
当然、まだ志村けんはいなくて荒井注(後のThis is a pen!なんだバカやろう)の時代。

冒頭、5人が神社で賽銭泥棒するところから始まりますが、今だとこのシーンはアウトでしょう。
東北の村で爪はじきの5人が夢を抱き、1年後の再会を約束してこの賽銭を皆で分けて、ついでに成功の祈願(柏手打ってアーメン)までして上京しますが・・・
完全主役になった分、1作目よりドリフのギャグも詰まっており、演奏シーンもあり。
ドリフがバンドだったことを思い出します。

今回マドンナは松尾嘉代(当時25歳)で、その友達に木の実ナナ(当時22歳)。
二人はラーメン(なんと“サッポロ一番!”)の屋台を引いてます。
他にはデタラメ中国語の藤村有弘、オカマっぽい田中邦衛、平尾昌晃や左とん平も。
ドリフの先輩格クレージーキャッツの内3人(犬塚弘、安田伸、石橋エータロー)。
なぜか高橋圭三、内田裕也まで。とにかくみんな若い。

劇中でいかりや長介にド突かれたり怒鳴られたりする度に加藤茶が繰り返す「間違(まつが)ってました」と言うセリフが、妙にクセになります。
これ「失礼(すんづれい)しました」の前身かも。
HK

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