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シンデレラマンのTPのレビュー・感想・評価

シンデレラマン(2005年製作の映画)
4.0
 かなり波乱万丈のボクシング人生が描かれているが、実在したボクサーをモデルにしており、ほぼ史実に忠実な内容。
 1930年代前後のボクシングなので、近代ボクシングと比較するとフットワークやスピード感などは雲泥の差で、ブラドックの技術的考察をする必要はないのだが、ボクシングシーン自体は並みいるボクシング映画の中でかなり上質で違和感はない。

 ラッセル・クロウはしっかり体を作り、まだ顔自体も細面で、人、夫、親として優しさをもにじみ出していてカッコいい。
 レネー・ゼルウィガーの外見は私の好みの範疇に全く入ってこないのでその点での加点はないものの、やはり演技は達者で薄幸の(といって貧困の生活の中で服装がおしゃれすぎの感はあり)妻役を好演。
 その他の主要登場人物はマネージャー兼トレーナーのジョーのみ(この人物も好感をもって観られる)とした結果、主人公夫婦と家族に焦点がしっかり当たり、ボクシング&ドラマ映画として観応え十分で、さすが、程よいエンタテイメント映画を作ると一流のロン・ハワードの職人芸が生んだ良作。
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