母親が亡くなったジョシュアは、祖母に引き取られる。祖母と一緒に住む叔父たちは、犯罪で生計を立てていた。
犯罪一家と、彼らを追う警察たち。
その争いの先に待つものは?
オーストラリア映画。
乾燥した色味の薄い感じが、私が思うオーストラリアの雰囲気とは違う。警察機能の立場が、アメリカっぽいなぁとは思った。
彼らがすがる場所は無い、家族だけ。そして、家族の中にいる、異分子ジョシュアの存在。
主人公が何かを考える、意思を持つ機能が停止してるので、はじめはただ巻き込まれるんだけど、徐々にジョシュアという駒を巡って形勢が変わっていく。
ジョシュアの存在は予測不能だったとして、でもこの流れは警察の思惑通りだったのかもな。
ベン・メンデルソーンの中では、かなり極悪。最近の役はもうちょっとポンコツ。悪そうな見た目でなく、やることが予測できず暴力的で不安定。見応えのある悪役。
ジョエル・エガートンの三男。出番は多くなくても、家族の中でこの三男が果たしている役割、人柄がよく分かるから素晴らしい。
ガイ・ピアースの刑事の存在も、警察という一枚岩ではない立場を教えてくれる。
知ってる人たちいっぱいだった。
最後まで緊張感の糸が切れず、人が生きているサスペンスで面白かったです。
ネタバレ
ジョシュアが目に割と光を携えてやってきたので、今だやっちまえ、やっちまえ!やれ!っと心の中は湧き立っていた。
そのカタルシスがなされると、とても気持ちよく終わった。
でも、ちょっと経ってみると、彼が自分で選んだその決断によって、彼自身もそっち側の人間になっちゃったんだなと悲しくなった。