過激派支持者の父を持ち、隠れて学校に通う女の子の話。
物語というよりも、美しい絵画の連続のような作品だった。
ボロボロの白いヒール付きの靴がキーアイテム。学校へ行く時、男の人と話す時、友人が亡くなった時、サッと履き替える靴に勇気や強さが象徴されている。
舞台は戦争で破壊し尽くされたカーブルで、色あせてホコリっぽくてボロボロなのにも関わらず、どこかロマンチックな場面が多い。
痩せこけた馬にボロボロの荷車を引かせ、小さな石を越えるのにも一苦労している家族の上を、米軍機は力強い音を立て一瞬にして過ぎ去っていく対比は残酷だ。
アフガンは、政権分裂状態でターリバンとの捕虜解放交渉も合意に至らず。その一方でアメリカ軍は撤退方針。アフガンの平和が実現される日は来るのか?先が見えない。