もえこ

午後の五時のもえこのレビュー・感想・評価

午後の五時(2003年製作の映画)
3.0
過激派支持者の父を持ち、隠れて学校に通う女の子の話。

物語というよりも、美しい絵画の連続のような作品だった。

ボロボロの白いヒール付きの靴がキーアイテム。学校へ行く時、男の人と話す時、友人が亡くなった時、サッと履き替える靴に勇気や強さが象徴されている。

舞台は戦争で破壊し尽くされたカーブルで、色あせてホコリっぽくてボロボロなのにも関わらず、どこかロマンチックな場面が多い。

痩せこけた馬にボロボロの荷車を引かせ、小さな石を越えるのにも一苦労している家族の上を、米軍機は力強い音を立て一瞬にして過ぎ去っていく対比は残酷だ。

アフガンは、政権分裂状態でターリバンとの捕虜解放交渉も合意に至らず。その一方でアメリカ軍は撤退方針。アフガンの平和が実現される日は来るのか?先が見えない。
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