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BOX 袴田事件 命とはのTTのネタバレレビュー・内容・結末

BOX 袴田事件 命とは(2010年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「かごめかごめ かごのなかのとりは いついつでやる よあけのばんに つるとかめがすべった うしろのしょうめんだあれ」
結局僕らにも冤罪が降りかかるという意識なしには、司法の制度の改革なんてありえないし、それは、この映画を見れば、司法制度の中で行われていることはとってもすごいことではなく、単に”普通の人間”が”不通の人間”さばいていることがよくわかるだろう。そう。裁判官の間違いや、事件の立証とは関係のない裁判官の勝手な第一印象による影響。メンツなんかによる捜査への影響。そして、無実の人でも、精神的に追い詰めれば自白でもなんでもしてしまう人間の脆さ。どんな人でも。裁判員制度が始まり”普通の人”である私たちも”普通の人”を裁くプロセスに参加せざる負えなくなった。そういう意味では、この映画の裁判官と死刑囚どちらにも私たちはなりうる。それを心に持ったうえで、社会の秩序の維持をとるのか、容疑者に対する人権をとるのかを考えねばならない。その時は、とにかく自分が被害者・課題者・警察・検察・裁判官・弁護人になって考えてみるミクロな思考が必要だ。
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