むるそー

少年のむるそーのレビュー・感想・評価

少年(1969年製作の映画)
3.5
当たり屋として生計を立て、各地を転々とする家族の話。

監督が本作で描きたかったのは何だったんだろう。当たり屋として生活せざるを得ない貧困が主題であるわけでは無さそうだし、実在の話を基にしているらしいがそれだけで一本映画を作ろうとなるほど強烈なエピソードでもない。ドキュメンタリーのような描き方をしているのに突然映画的な表現があったり、この作品の意図を隅々まで理解することはできなかった。でも、少年が抱える将来への不安や閉塞感は伝わってきて、最後人生に対しどこか諦めを感じさせる彼の悲しげな姿には心を動かされた。
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