Leo

ベトナムから遠く離れてのLeoのレビュー・感想・評価

ベトナムから遠く離れて(1967年製作の映画)
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時間的にベトナムから遠く離れて、2024年の鑑賞者は何を思うでしょうか。
遠い場所での戦争を如何に受け止めるかについての映画です。

距離的には遠くても、ウクライナでの戦争の時代を生きる今、観る価値のある映画です。戦場に身を置いていなくとも、戦争の受け止め方を誤れば、先日NHKで放送されていたように「ギルティー・シンドローム」等に陥りかねないからです。

小学校時代、私の弟の同級生にはベトナムからの子がいましたが、そのお腹には枯葉剤のせいで出来たぶつぶつがありました。

時間的に、距離的に、戦争から離れていても戦争に巻き込まれた人には敬意を持って接さなければなりません。自分の意思に関係なく身の上に降りかかった出来事に対処する事こそが本当の意味の苦労であり、そうした経験を積んだ人には人間としての美しさが宿っているからです。

「自然に発露されるものの絶対的な美徳を私は信じる。革命の長い忍耐はそれは一般的な効果から育まれるものではない... そうプレトンは書いている。」

"Everyday people are dying in Vietnam, we stand around here like a bunch of idiots."
だったら君が何とかしようよ。

「我々が彼等になし得る最初の行動は、彼らの抗議を理解する事だ。抗議を前にして米国の出方は決まっている。抗議者を徹底的に物質的に破壊しようとする。それが大変な誤りなのだ。それとも社会の変貌を待つかである。だが絶頂期にある社会にそれは困難だ。しかしそうしなかったら、貧者のやむを得ない抵抗である事を率直に認める事が今出来なかったら、それは敗北である。」
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