ラファ

ヘンリーのラファのレビュー・感想・評価

ヘンリー(1986年製作の映画)
4.2
母親に酷いことをされた昔のトラウマのきっかけでエロティックな女性を殺すことに意味を果たした上、警察にバレないために頭を使って毎回違った場所で違った殺し方をする。
まるで朝ごはんの卵に塩をかける時みたいに、毎日塩の量をあまり気にせずにかけて、毎回味が違う。うまい時と微妙な時もある。作る時の方が楽しい日と食べる方が楽しい日がある。どちにしろその次の朝にまた作って食べることがちょっと楽しみだなって思っちゃうその瞬間的な気持ちと比べてもいいかしら?

ヘンリーは罪悪感を感じない。殺す方が楽しい日と殺したそのあとのハラハラが楽しい日がある。とにかくやらないと気が済まない。朝ごはんの卵みたいに。

クレーンショットのズームアウトから映画が始まり、ズームインで終わる。
たまらい野外のスプリットと家のディナーテーブルのバタフライ照明が美しい。
クレジットみたら撮影助手2人とギャファー2人しかいなかったみたい。セッティング大変だったでしょうね…

比べるつもりはないけど、クロネンバーク監督の『クラッシュ』と同じ匂いがする映画だ。
『アングスト』と同じく好みだった。夜中に観てドキドキした。
ラファ

ラファ