素晴らしかった。
「ちょいと」「時分」とか
ひと昔前の言葉遣いが何だか
耳に心地よかった。平成生まれの僕からしたらすごく新鮮に感じる。
これが本来の日本語なのかな。
親子関係、友人関係、上下関係…
独り身の母を置いてお嫁にいくのは‥とためらう24歳、お年頃の娘のお話。「晩春(1949)」が父娘版なら今作は母娘版。
高校時代、みんなの憧れの的だった秋子(原節子)を置いて、早くに他界した三輪の七…
「そうなの?」「そうだよ」「本当によ?」「ほんとだよ」
という、単調な会話一言一言に人物にクロースアップし、また単調なあまり表情のない演技を撮るという一見単調でつまらないように聞こえるようだけど、細…
3人のおじ様達の会話、百合子とおじ様達、奥様との会話もどれも愛らしく粋。
そしてやっぱり均整のとれた構図が始終素晴らしい。
風邪薬の件とか百合子が平山君て手なづけちゃってるとことか好き。司葉子も岡田…
またも同じ導線上にでどこか繋がっていると思える、小津ワールド。
笠智衆、佐分利信、中村伸郎、北竜二。
男同士の口さがない会話が飛び交うのだけれど、小津世界ではえげつない印象は全く受けない(でも、よく…
親娘の繊細であったかい結婚前夜の話のはずなんだけど男3人が話を攫っていく。ジャンルがコメディになった印象でいつになくきつく笑えはするが代償も大きい気がした。それでもまったく憎めやしないおじさま達笑。…
>>続きを読む佐藤忠男さんの本を読んでいたら無性に見たくなったので、秋日和を見直す。
なぜ生涯独身だった小津が娘の結婚という、全く身近じゃないテーマを変奏し続けたのか、佐藤忠男さんの本を読んでいたら少しわかった…
いい女ほど男の誘いをかわすのが得意だ。
決して拒否はしないのだが、にこやかに相槌を打ちながらも「それじゃぁ」と、うまいタイミングで抜け出す。
この映画の原節子&司葉子母娘は正にそんな感じだ。
母娘の…
(C)1960 松竹株式会社