nagarebosi

ザ・インタープリターのnagarebosiのレビュー・感想・評価

ザ・インタープリター(2005年製作の映画)
4.2
じっくりと見せる大人の映画、そんな印象の作品。

悲しみを背負った男女のプラトニックなロマンス、虐殺を巡る問題、それに関わる政治スリラー、この3本の柱が巧く絡まっているので、じっくり腰を据えて観る必要があります。
単純な政治スリラーを期待すると「あれっ!?」と肩透かしを喰うかもしれません。

ニコール・キッドマンさんが不安感と過去を隠しながら生きる女性を好演。クライマックスの感情は抑えつつも許せない微妙なバランスを上手く表現されていて「やっぱり、ただの美人じゃないんだなあ」と思ったり。
ペンさんの表情が上手い!シーン毎にその感情を微細に伝える表現はリアルでさすが役者!
国連のシーンはスゴい。よく許可されたなあ、と。一見の価値あり。

あらゆる人物が交錯するので一度観ただけではちょっと把握しきれないけど、意外と好きな監督なこともあり楽しめました。自分も出ちゃうのね。